悲惨・・・パチンコ業界の未来は暗い
年々遊戯客数が減少しているパチンコ産業。2016年からはじまった様々な規制により更にパチンコ離れが加速しています。実際に近所のパチンコ店が潰れているのをよく見かけるようになりパチンコパチスロ業界の未来は明るいとは決していえない現状ですが、ここから再建を図り復活する事は可能なのでしょうか?
パチンコ産業の規模の減少
【売上高】
30兆円→19兆円に。
2000年代前半には約30兆円の市場規模を誇ったパチンコ業界ですが、
相次ぐ規制強化に若者のパチンコ離れも加わり、20兆円を下回るまでに凋落しました。
【ホール(店舗)の数】
最盛期の1万8,244店舗→1万店舗以下に
警察庁の集計による全国のホール数は、平成25年末時点で1万1,893店舗にのぼりますが、これは平成7年の1万8,244店舗をピークに18年連続で減少した結果の数字です。
さらに2019年3月時点では1万店舗を下回る9153店舗というデータもあり、特に中小規模のホールの倒産に歯止めがきかない状況です。
【パチンコ遊戯人口】
最盛期の3000万人→1000万人以下に
最盛期は日本人の4人に1人が楽しんでいたパチンコ・パチスロが今は13人に1人という結果に。
この参加人口の激減がパチンコ産業の凋落を一番表しているものといえるでしょう。
売上高は減ったとはいえ最盛期の約2/3を保っている一方で参加人口は最盛期の1/3以下にまで減りました。一人当たりの売上高は増えているのに全体の売上高は減少している。これが何を表しているかというと、新規客の取り込みが出来ていないことになります。データが示す通り、ヘビーユーザー頼りになっているパチンコ業界の未来が明るいとはいえません。
なぜここまでパチンコ産業が衰退しているのか
【1】借金の総量規制
平成22年から施行された総量規制では年収の3分の1以上の貸付は禁止となりました。消費者金融やクレジットカード会社、事業者金融会社、信販会社のキャッシングなど、個人向けとなるサービスが対象です。
逆にいえば借金の総量規制が行われる前は個人でサラ金等からどんどんお金を借りる事が出来た訳ですね。
お小遣いの中で遊んでいる客と莫大な借金をして打っている客。ホール側からみればどちらもお金を使ってくれるお客様に違いありません。
こうした当時の状況も手伝ってホールは大変賑わっていました。これが規制により借金出来る上限がかなり抑えられ、パチンコ店に行くお金がそもそも無いというという状況が増えたという事になります。この規制は個人的にはギャンブル依存症を治すきっかけとなるとても良い規制だったと思います。
【2】ギャンブル性の高い機種の規制
パチスロ全盛期を支えた4号機の規制。
そして2016年、ついにパチンコにも規制の波がやって来ました。
ギャンブル性の高い機種(確変継続率約80%のマックス機)が規制される事になりました。(ミドル機でも確変継続率65%までに規制)。
大負けもありますが大勝ちも出来るギャンブル性の高い機種は遊戯客からの人気も高くホールの主力機種として稼動していましたが、規制により全面撤去する事になりホール側にとっても大きな痛手となりました。
※現在では規則改正により確変継続率65%の上限措置は撤廃されました。
規制緩和のように見えますが出玉率の上限規則があるので出玉性能的に大きな差はありません。
【3】イベントの告知禁止
ホール側でまともにイベントの告知をすることはできない状態になりました。
告知方法を工夫しなければ、イベントを開催すること自体難しいでしょう。
≪使ってはいけない言葉の一例≫
●イベント
●MAX
●おすすめ台
●最強
●アンコウ
●赤字
●強化
●店長の一押し
イベントが大々的に行われていた頃にはホール側も本当に力を入れている所が多く、客にとってもイベントの日は勝ちやすいという信頼性もあったので(優良店に限る)イベントと銘打った告知は集客効果抜群でした。
ところがこれが廃止され、客側もどの日にどの機種を打てば勝ちやすいという事が分かりにくくなり、客足が遠のく一因になったと言われています。
【4】芸能人やライターの来店イベント禁止
こちらも集客効果のあった有名人来店の告知イベントですが2016年に東京都がライターイベントの告知を全面禁止に。
一般のイベント告知に加え、有名人来店の告知も一切出来なくなりました。東京都で始まった規制は全国に広がる可能性が高く、実際今では多くの都道府県が告知禁止となっています。
【5】等価交換の禁止
2015年11月に東京都で等価交換全面禁止。
現在でも等価のホールはありますが全国的に非等価の流れは進んでおり、仕事帰りのサラリーマンや専業主婦など限られた時間にしか遊戯できない客にとってはつらい状況になりました。
次々と襲った規制ラッシュによりパチンコ業界は衰退・・・果たして未来はあるのか
様々な規制ラッシュにより急速に衰退しているパチンコ業界ですが、ここからの復活劇はありえるのでしょうか?
復活の可能性として考えられるのは「ドラゴンボール」や「ワンピース」等の超キラータイトルの参入による新規客の獲得、規制緩和によるギャンブル性の高い機種の導入、などがあげられますが、2020年に東京でオリンピックを控えている事やカジノ解禁が近づく中、やはり受難の日々はまだまだ続きそうです。